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視聴者の質問内容
「DOCSなど、今年IPOの好決算銘柄が
大きく下げました。今、仕込むセクター
としてはいかがでしょうか?」
じっちゃま(広瀬隆雄さん)の回答
これ、いい質問だよね
グロース株に関しては
僕がルールにしてることは
良い決算を出した銘柄を
持ち続ける
というのが大原則だと思うのね
そして過去1年2年くらいは
IPOが、ものすごく多かったです
IPOラッシュです
だから、もう覚えきれないぐらいの
新しいIPOが続々
ザクザク出てきた
通常そういうふうに
IPOがザクザク
出てきてる時っていうのは
粗製濫造で
悪い企業がたくさん
含まれてる場合が多いのね
それはドットコムブーム
の時もそうでしたし
今回もそうだと思う
だからIPOが出てきた瞬間はね
ストーリーはエキサイティングで
すごくいい会社のように
思うんだけれども
でも、よーく考えてみたら
こんなビジネス
なんでこんな株
買ったんだっていうね
そういう銘柄も
たくさん含まれてると思うんですよ
だから
いいものと悪いものを
選別する方法ってのは
1つしかない
それは毎期毎期の決算で
いい決算が出せる企業
それを抱いておくしかない
っていう
それが僕の考え方ね
僕はこれは
急にそういうことを
思いついたんじゃなくって
1988年からアメリカ来て
米国株やってますんで
その長い経験の中で
振り返ってみて
最終的によく考えてみたら
きちんと決算出してる
企業だけが生き残ってるよね
という結論に到達したわけですよ
それは今の
最近のIPOに対しても
当てはまることだと思います
それに加えて
今、それらの銘柄が
直面してる問題というのを言うと
金利ね
長期金利
今1.57とか1.58%ぐらいに
来てると思うんだけども
米国10年債利回りはね
そういう風に金利が
上昇してる時っていうのは
グロース株にとって
非常に苦しい局面だと思うんですよ
だから
バリエーション
株式のバリュエーションが
マルチプルエクスパンションを起こすか
逆にマルチプルコントラクション
つまりPERが下がってくる
そういう現象を起こすか
ということで言うと
マルチプルコントラクションが
起こりやすい局面だよね
今、何言ってるかというと
グロース株は気をつけろ
金利上昇局面では
グロース株に気をつけろ
という話をしてます
グロース株の宿命は
何かと言うと
投資家はもっともっともっと
という風に
常に要求が増えていくんですよね
その投資家の
がめつい要求を
満たせなくなったら
株価は上がらなくなるんですよ
だから
業績の変化率
その傾きですよね
デルタ
このデルタが
グーッと上がってる時は
株価は面白いように
伸びていくけれども
成長率が100%成長だったのが
80%成長70%成長という風に
成長率が鈍化してくると
その局面で
株式のバリエーションが
グーっと伸びる
ということは
ほとんどないよね
むしろ逆にドーンと
バリエーションが突っ込む
そういうリスクの方が大きいよね
例えば先週の銘柄では
ダッククリークテクノロジー(DCT)
ちょっとチャート見てみようか
DCTという銘柄が
急落してますけども
これなんかは
バリエーションが剥げてきてる
典型的な例ですよね
ガイダンスが悪かったからという理由で
株価が急落したんだけどね
だから僕が過去1年、2年間にIPOした
ハイパーグロース株の末路として
描いてる未来
それは1つだけ
チャートを示せって言ったら
このダッククリークのチャートですよ
こんな感じで
墜落する銘柄が
ゴロゴロ出てくる
という風に考えてます
もう少し丁寧に
説明した方がいいかな
ちょっと待ってね
別の説明の仕方を試みますね
今ダッククリークの
EPS見てみようか
そうすると2021年
去年ですけども
会計年度2021年
会計年度の
EPSが8セント
今年2022年度が
6セント
2023年が13セント
そういう推移だよね
だから数字だけ
ちょっと言うと
5セント、8セント
6セント、13セント
どんぐりの背比べ
みたいな数字ですよね
これ覚えといてね
例えば
シェール株見てみようね
これダイヤモンドバックだけど
2020年が3ドルだよ
2021年が10ドルだよ
2022年が15ドルだよ
分かる?
この数字見てください
3ドル、10ドル、15ドル
それで
ダッククリークは
5セント、8セント
6セント、13セント
何これ
全然エキサイティングじゃないじゃん
と思わない?
だからハイテクだから急成長
石油だから低成長とかさ
その程度の認識しかないんだったら
株式投資なんか成功しないと思うよ
そうじゃなくって
どのくらい稼いでるのか
どのくらい成長してるのか
それをもっと徹底的に調べろよ
ということを僕は言いたいね
その観点からすれば
ストーリーだけは
エキサイティング
そういう「AIがー」とかさ
「宇宙がー」とかさ
宇宙見てみようか
ヴァージンギャラクティック(SPCE)
2020年がマイナス2ドル74
21年がマイナス1ドル47
22年がようやく黒字化して・・・
ん?黒字化しないのか
マイナスかな
よく見えないんだけど
99セント?
だから
数字が伴ってないわけですよ全然
ここら辺の銘柄はね
ストーリー一発なわけですよ
ストーリー一発の銘柄でも
いいんだけども
それは世界全体が
不景気で右を見ても
左を見ても
稼いでる企業はどこにもない
そういう焼け野原みたいな世界
例えばアメリカで言うと
去年の新型コロナの時のね
業績が悪くなった時
そういう時であれば
夢を買う
ハイパーグロースの夢を買う
相場いいと思うんですよね
金利も安いし
だけれども
今は金利がどんどん
高くなってるわけですよ
景気がどんどん
良くなってるわけですよ
みんな稼いでるわけですよ
今まで就職がなくって
家でブラブラしてた人も
どんどん就職してるわけですよ
だから
みんなが稼いでるわけですよ
そういう時になんで君だけ
なんでダッククリークだけ
稼げてないんだよ
show me the moneyっていうさ
そういう世界になってるわけでしょ
だから
今ほどきちんと売上高を示す
あるいは
利益をデリバーする
そういうことが
重要な局面はないんですよ
それが“業績相場“と呼ばれるものでしょ
わかる?
金融相場というのは
不幸のどん底
不況の真ん中
そしてFRBが
ひっちゃけになって
緩和してる時
そういう時には“金融相場“が起こるんですよね
それが新型コロナのあとの
FRBが緩和した時の局面
あれが金融相場だったんですよ
今はテーパーして引き締めよう
という風に言ってるわけでしょ
そうすると、それはもはや
金融相場ではないよね
もう我々投資態度
入れ替えた方がいいよね
今みんな稼いでんだからさ
もう商品が売れて売れて
商品が足らないわけだからさ
それでコンテナ船でさ
中国からアメリカに対して
どんどんどんどん
商品を送ってんだけども
ロサンゼルスの南の方のさ
ロングビーチ港を見たらさ
沖合にさ、80隻ぐらいさ
コンテナ船がプカプカ
浮いてるわけですよ
それで早く荷を
取りおろしてください
早くトラックで出荷してください
っていう風に
みんなスクリーミング
絶叫してるわけですよ
早くしてっていう風にさ
今儲けないと駄目だから
そういうみんなが儲けてる時にさ
なんでテメーだけ
儲けられてないんだよ
そういう話をしてるわけよね
その咎め、その批判
そういった厳しい目は
今、ハイパーグロース株に
向けられてるわけですよ
だからzoomビデオみたいにさ
成長率がぐっと下がってきて
それで
利益警告したとかさ
そういう銘柄が
浮かび上がってこないのなんて
当たり前でしょ
当たり前ですよ