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視聴者の質問内容
「BPの特徴と、今後の市況
について、解説お願いします」
じっちゃま(広瀬隆雄さん)の回答
BPは
昔はブリティッシュペトロリアム
という名前でした
そして、今のイラクと
ちょっとイランも
含んでると思うけども
そこら辺あたり
つまりペルシャ湾の一番奥の
バスラ辺りで
石油が発見された時
ウィリアム・ダーシー
っていう人が
石油の探索を
したと思うんだけど
そこで石油が見つかって
そしてイギリスが
その権益を取得して
そしてウィンストンチャーチルが
当時の海軍のヘッドですけど
イギリスの軍艦を
それまで石炭で
動いてたんだけれども
重油に切り替える
そして重油に切り替えたら
原油の供給を
絶対確保して
おかなければいけない
だから
国策で
ブリティッシュペトロリアムが
中東で石油開発するんだ
という形で
推し進められた企業が
BPなんですよね
国策会社と言うか
イギリスの政治
もしくは軍事にとって
重要な役割を
果たした企業です
その後、例えばアメリカでは
アモコ
クリーブランドに本社があった
スタンダードオイルの
グループのうちの一社ね
スタンダードオイルというのは
アメリカのロックフェラーが作った
帝国ですけれども
それが
米国の司法省から
独禁法違反だということで
分割命令が出て
そして、スタンダード・オイル・
オブ・ニュージャージー
それがエクソンですけども
あるいはスタンダード・オイル・
オブ・ニューヨーク
それがモービルですけども
そして、スタンダード・オイル・
オブ・カリフォルニア
これがソーカル
今のシェブロン
そういう風に色々
分割されたんだけども
そのうちの一つが
クリーブランドに本社があった
アモコなんですよね
それを
ブリティッシュペトロリアムが取った
そして、そのアモコの
ネットワークの優れてた
ところというのは
ガソリンスタンドに
強かったんですよ、アモコは
だから、BPは
今日でも
そういう伝統があるんで
アメリカ国内でも
しっかりした
ガソリンスタンド網を
持ってます
だからBPの
ガソリンスタンドっていうのは
家の近くにもあるんだけども
結構全米に散らばってる
ということですよね
だから
他の石油株と比べて
BPがどう違うんだ
という風に言われたら
強いて言えば
川下とのバランス
それが非常に良い
というイメージを
僕は持ってますね
油田の方で言えば
必ずしもベストの
あんまり持ってないっていうか
そういう感じはしないですよね
だから
切り口としては
配当利回りを
中心として買っていく
そういう
銘柄じゃないですかね
上手く経営されてるのか
という風に聞かれれば
いわゆる石油会社を分析する時に
やる一つの手法としては
石油の探索生産予算
それに対して
それをいくら投入したか
投入して
それに対して
どれだけ新しい
確認埋蔵量を追加したか
つまり探索予算を使って
どのくらい効率的に
新しい油田を発見してるか
それが石油会社のコンピタンスを
測る上で
一つの重要な
指標だと思うんですね
僕はね
その見地からすれば
歴史的には
ロイヤル・ダッチ・シェルと
それからエクソン・モービルが
ずっと最優秀だったんだけれども
BPがその優秀な
メンバーの中に
名前を連ねることというのは
ほぼなかったね
だから探索はあんまり
上手くないという会社ですよね
でもまあ
バランスは取れてる
そして財務的に一番
シャキッとテキパキと言うか
キビキビ経営されてる会社は
シェブロンですよね、シェブロン
でも、そういうことも
BPは、ない
どちらかと言うと官僚的
うちらかと言うと
大企業病って言うか
それがBPだったんじゃないかな
と思いますよね
そして、もうかれこれ
7年前ぐらいに
なりますけれども
メキシコ湾で大きな
原油流出事故が起きて
それで、ここら辺の
僕はフロリダの
パンハンドルに住んでんだけども
この辺の綺麗なビーチも
真っ黒になっちゃったのね
BPの原油流出で
それで莫大な
保証金を支払わされた
それで
財務内容が非常に
弱体化しました
だから、そこから
立ち直ろうとしてる
だから、BPの現在の
状況っていうのは
ターンアラウンドストーリー
ですよね
そして、株価安いように
見えるんだけれども
一見して株価が安いのには
それなりの歴史的な理由がある
ということですよね
そういったことを
諸々全部、加味して
BPという会社が魅力あるのか
ないのかって言われれば
まあ安いですよね
株価は安い
だけども
安かろう悪かろうかもしれない
という風に思ってます